【レポート】養成講座day3-実際に先生方へヒアリング?児童・生徒・学校の理解を通じたキャリア教育/探究学習で育む力と関わり方。

2023.08.06(日) 第2期 教育コーディネーター養成講座の3日目を開催いたしました。

・第2期 募集要項は、こちらから。
・1日目 養成講座の様子は、こちらから。
・2日目 養成講座の様子は、こちらから。

3日目のテーマは、【児童・生徒・学校の理解を通じたキャリア教育/探究学習で育む力と関わり方】

今回のゲストは、群馬で働いている小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教員のみなさんです。養成講座 受講生1-2名に対して、それぞれ1名ずつに協力を頂き、実際の先生方の想いに触れることで、どう子どもたちの成長を支えるプログラムを創っていけるかどうか?を行いました。

ヒアリングで、先生の想いを受け取ることができるように。

今回のヒアリングは、養成講座2日目で学んだ「地域・企業のもつ教育資源と学校をつなぐプログラムづくり」を意識して、先生たちの想いから「こんな授業にしてみようか…」と考えるところまで取り組みます。

午前は、学校のWebページをリサーチしたり、校種によっての違いを整理するなど、ヒアリングを行う前の準備を行いました。準備を進めてみると、自分たちが通っていた「学校」を、大人になったいま、改めて見返してみると多くの発見があります。「経験則」にとらわれることなく、いまの「学校」の現状を捉えていくことも、コーディネーターとして大切なことです。

実際にコーディネーターとして学校現場に携わる時に、教員の方々とコミュニケーションを取れる時間は、あまりありません。少ない時間でも丁寧にやり取りしていくためには、ヒアリングの準備を行えているかどうかが大切です。

60分間、ヒアリング。2回に分けて。

準備時間である午前があっという間に過ぎました。午後からは、ヒアリング本番。「はじめまして」から始まり、どうしてヒアリングをしていきたいと思ったのか、何をヒアリングしたいのか等をわかりやすく説明します。そこからは、受講生のみなさん一人ひとりが、その場の流れを意識しながら進めていきます。

1回目のヒアリングが終了して、2回目のヒアリング準備。
「良かった点」「もっとここはお聴きしたかった点」「ヒアリング改善点」等を受講生同士で整理しあって、次につなげます。

2回目のヒアリング。たくさんの想いや考えを受け取る機会となりました。

3日目の養成講座は、ここで終了。4日目までに、それぞれが今回ヒアリングした先生方の想いから、「プログラム設計シート」を活用して、どんな授業・プログラムを創ってみれるか?に取り組むことになりました。エントリーコース最終日である次回4日目は、宿題とした「プログラム設計」のブラッシュアップにつなげていきます。

(写真:全体振り返り。養成講座1期生の現役教員の方にも、リモートでもご協力いただきました。2期生への応援メッセージもいただきました。)

【養成講座 day3の振り返り】

●気づいたことは「無知の知」「わからない、見えないことこそ聞く」「鳥の目・虫の目・魚の目」でまとめられる。今日は特別支援学校の先生とIBの先生とにヒアリングをさせていただいた。自分が普段接することがない学校種の先生方だっただけに、「知った気にならない」ことが大事だなと感じた。それぞれ、そもそも生徒のおかれている前提が異なる(これは別にいわゆる普通科高校でも同様だが…)。先生の働き方も異なる。そうなったときに自分が何がわかっていないのかを把握しながら質問をして、何が明らかで何が不明瞭なのかを整理する必要があると思った。そのため、ヒアリングをしながら認識をすり合わせていくことが重要であり、相手とみている方向性をそろえるというか、そういう作業が定期的に必要だと感じた。また、整理をしてもなお、わからないことが出てきたりぼんやりしたことが出てきたりする。そこはあえてあいまいにせずに聞いてみることが大事だと思った。ヒアリングとなると、ついつい相手が答えを持っていて、自分はそれを教えてもらうという錯覚に陥るが、そうではなく、相手がわかっていなさそうで自分もわからないところを炙り出して聞いていくことが重要なのだろうと感じた。そうして諸条件を整えたうえで、教育の目標や全体的な流れ・時代的に求められている力、生徒の特性、生徒が前後に学んでいることを踏まえて一緒に作れるものがないかを探すことが重要なのだろうと思う。言うは易し。

● 中学校と高等学校の先生方からヒアリングさせていただいたが、それぞれ生徒の環境だけでなく、発達段階での事情も違うと感じる部分が多かった。また学校ごとの事情にも触れられたことは貴重な経験だった。

●ヒアリング本番で使用できることは事前準備をしたものを2割程度だと思う。事前準備での知識があることで話をより理解できたり、先生方が話をしていることを具体的にイメージできることがある。ペアの方や、他の参加者と対話しながら準備を進めていくことで、1人で考えているときよりも時間も短縮できる上に、考えの幅が広がった。今後、自分の活動でも積極的に相談しようと思った。

●ヒアリングでは、雑談➡対話で行った。ヒアリングの中では何かを決める必要はないと考えていたので、初めて会う先生方が話しやすい環境づくりを心がけた。最終的に、先生たちが考えていることや何気なく気にしていることを引き出せたのは成果の1つだと思う(心理的安全性が元から高かったのもある)。1on1の形式でやらせてもらえたので、聞く&書く&話すを同時に経験できる貴重な機会となり有り難かった。

●先生方の教育者としての強い想いに触れ、私は、コーディネーターという立場として接するとしたら、各校の方針に基づくものであることは勿論ですが、何より、先生方のBe(教育者としてのあり方、育てたい生徒像、等)の体現につながる提案をしたいと感じました。

●事前の情報収集で想像することと実態や先生方の真意、意識は違っていることが大半。決めつけではなく、ある意味で初めて聞く話のように、先生の言葉を拾いたい。

●先生が安心して言える場・意見を受け止めて前向きに考えてもらう場をつくりたい。

●ヒヤリングは価値観の探りに時間がかかるが、作り上げるプログラムを皆で楽しく継続させるには、関係者の思い入れを知ることに時間を投資したほうが良いと実感した。 ヒヤリングさせてもらった教員二人は役割によってキャリア教育の発揮できる範囲がだいぶ違ったが、それぞれが手持ちの教科や時間でどのように思いを盛り込んだところがとても参考になった。

●自分のことを安心な気持ちで語ることができたり、聞いてもらえる場がどこかにあれば、誰しも自分の考えや気持ちを整理できるかも・・・。

●学校側は地域(の事業者)に協力をお願いすることを「申し訳ない」と思う気持ちが強いよう。地域(の事業者)側も学校と繋がれる機会を好機ととらえていることを積極的に伝えた方がよい。

●先生のニーズは聞こえてきたつもりではあるものの、それをもとに”授業のプログラム”を考えるとなると、どの点に着目して掘り下げて考えていけばよいものか・・・。と思っていたが、その後、DAY2市野さんパートの動画を観て、松井先生パートを復習して、なんとなくイメージが湧いてきたので、悩んでみる。

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