これまでの歩み
HISTORY

01

2004年、創業。

NPO DNAの創業は、2004年に遡ります。1996年、日本で初めて「地域政策学」を掲げた群馬県高崎市にある高崎経済大学地域政策学部。その立ち上げに尽力した同大学 名誉教授 大宮登(現 NPO DNA顧問)は「地方分権時代において、大学は“大学だけ”に閉じこもって学生の成長を支えるべきではない。地域とともに学生の成長を支える教育を目指したい」と考えました。さらに、社会学者の立場から「これからますます個人が尊重される“個人化する社会”が到来する。それは自律的で豊かになっていくことを意味するが、一方で放っておくと“孤立化”していきかねない」と警鐘を鳴らしてきました。その2つの想いが重なった2004年。当時の研究室のゼミ生とともに、大学生が社会参画を通じた教育活動のプラットフォームとしてNPO DNAが創業されました。2004年からの10年間で、およそ1,500名の学生らが、さまざまな社会活動を通じてたくさんの学びを創り出してきました。

02

社会との
つながりを手にした
学びと成長を。

2009年、当時 大学2年生だった沼田翔二朗(現 NPO DNA代表理事)も、ひとりの学生として参画。大学生活の1年間、引きこもり生活を過ごしてきた沼田にとって、社会とのつながりを手にしながら学んで成長していける経験は何にも代えがたいものでした。その経験を通じて、「自分は、偶然この経験を手に出来た。けれど、社会とのつながりを“ラッキー”にしてはダメだ。すべての子ども・若者が、社会とのつながりを通じて自分の可能性を感じられる教育環境を創るにはどうしたらよいか?」と考えるようになりました。そうした想いが募り、NPO DNAの想いを引き継ぎ、第2創業期として新たな挑戦を始めることになります。 その挑戦には、「どんな人に対しても、その人の可能性を信じ切る姿勢」を体現する辻岡(現 NPO DNA事務局長)が居なければ成し得ないと考えていました。
2013年11月、冬の寒空の中で「仕事になるかわからないけれど、一緒に挑戦したい」と伝え、二人三脚で教育事業を興し始めます。当時、沼田は23歳、辻岡は21歳でした。

03

「今からでも、変われる。」

と漏らす高校生との
出会い。

初めての仕事は、日本で最も高齢化率が高いとされる群馬県南牧村にある中学校の講演会。中学生の想いを聴き合いながら、自分について語る機会をつくりました。その経験から、未来を語る2時間の出張授業「未来の教室」が出来上がります。 2015年、センパイ21名とともに、授業「未来の教室」を、高校生2年生160名に届けました。立場・所属を越えて「高校生の成長のために」と集ったセンパイたちの温かな関わりと豊かな対話を通じて、次第に高校生たちが自分の未来への希望を語り始める様子が、そこにはありました。
授業の終わり、「私って、今からでも変われるんですね。」と漏らした高校生がいました。“何にでもなれる可能性のある思春期世代”は、もうその時点で自らの価値や可能性にレッテルをはっている現状をどうにかしていきたい。そう思い、2022年の現在までに、約15,000名の群馬の10代に「社会とのつながり」を届けてきました。

04

子ども・若者と、
社会をつなぐ。

授業「未来の教室」を届けるセンパイは、10代にとって少し先を歩む人々。普段は、大学生として学んでいたり、仕事に打ち込んでいたり、子育てをしていたりと、多様な人々です。いろいろな生き方や挑戦の仕方があること、“完璧”に見えがちな上の世代も、いまを懸命に過ごしていること。センパイは、ともに歩む社会の存在として、群馬の10代と関わり続けてきました。
また、一過性ではなく継続的に、「社会とのつながり」を手にしながら10代が学んでいくために、先生方とともに「ライフデザイン講座」「探究型インターンシップ」「まちの仕事探究」などの年間の授業を創り上げてきました。

05

群馬の10代に、
しなやかな学びを。

NPO DNAが目指していきたい社会は、群馬の10代一人ひとりが、「学び」を通じて、自らの価値と可能性を感じられる社会。そのために、「与えられる学び」を越えて「自ら創り出す学び」を手にできるような教育環境を創ります。
“この授業を1年間受けて、成長できたことがたくさんあった。一緒になって考えてくれている友達に出会って、周りに対する見方も変わった。ひとりでいるのが一番楽でいいって思っていたけど、今はもっともっと人とかかわっていきたいと思えるようになった。先生と、みんなと、この授業を一緒につくることができてよかった。”
今日も、群馬のいたるところで、10代の学びの物語が溢れています。
沿革
2001

・団体・活動の前身となるCANWORK事業(学生による中小企業魅力発信/厚生労働省事業)開始

2004

・若者の社会活動を支援することを目的としてNPO 法人Design Net-works Association創設。創設当時、全国初となる「理事・事務局員」すべてが群馬県内の学生によって構成される「学生NPO法人」として、全国の注目を集める。以来、群馬県内の短大・大学生らによって、教育や地域活性プロジェクトを展開
・ニート・フリーター対策の経済産業省事業である事業群馬県若者就職支援センター(ジョブカフェぐんま)設立・運営に参画

2009

・当時大学2年生だった沼田(現代表理事)が、活動に参画

2013

・自主事業「働くことを考える若者フォーラム」開催、150名ほどの学生・社会人が2020年のキャリア・働き方について考える
・群馬県南牧村の中学校にて代表・沼田がスピーカー、事務局長・辻岡がファシリテーターを務める。この経験から対話の授業「未来の教室」を着想
・群馬県若者就職支援センター(ジョブカフェぐんま)の運営に係る事業を撤退。

2014

・群馬県少子化対策青少年課の委託を受け「高校生のライフデザイン講座」を県内高等学校で実施
。授業「未来の教室」の原型となるキャリア学習プログラムを県内高等学校で実施

2015

・文部科学省「実社会との接点を重視した課題解決 型学習プログラムに係る実践研究」研究指定校における授業開発
・授業「未来の教室」を県内高等学校で初開催、高校生160名がセンパイ21名と未来について語り合う
・対話の場「センパイミーティング」を実施

2016

・文部科学省「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導方法 の改善のための実践研究に関する調査研究実践」研究指定校における授業開発
・下仁田町教育委員会「土曜スクール」の運営
・学生職員として木村/櫻井/大澤/橋本/竹内が参画、学生プロジェクトメンバー制度の基盤を整える

2018

・群馬県立吉井高等学校「キャリア教育アドバイザー」拝命
・富岡市「地域づくり人財育成支援事業」として市内の中学・高校でプログラムを実施

2019

・群馬県立高崎北高等学校「あららぎ探究コーディネーター」拝命
・ぐんま国際アカデミー「CPアドバイザー」拝命
・授業「未来の教室」が群馬ふるさとづくり賞を受賞
・創業15周年を迎え「社会に開かれた学びカンファレンス」開催、約140名が群馬の教育・学びの未来について考える

2020~

・共愛学園高等学校「探究コーディネーター」拝命(~2021)
・群馬県立前橋清陵高等学校「キャリア教育コーディネーター」拝命(~2021)
・群馬県立太田高等学校「探究コーディネーター」拝命
・群馬県立伊勢崎清明高等学校「探究コーディネーター」拝命
・群馬県立太田女子高等学校「探究コーディネーター」拝命
・高崎市立高崎経済大学附属高等学校「探究コーディネーター」拝命
・高崎健康福祉大学高崎高等学校「探究コーディネーター」拝命
・「教育コーディネーター育成講座」開講