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“生き方”を探究したその先に-「ライフデザイン講座」報告会

 

“生き方”の探究型授業「ライフデザイン講座」。今年も1年間を通じて、高校3年生たちが学びを育んできました。

高校卒業を控え、社会に出る直前の2018年2月25日。この1年間の学びを、少しでも社会に開いたものにしようと、授業でお世話になった方々などをお招きして、手づくりの【「ライフデザイン講座」報告会】を開催しました。当日は、高校生、教員を始めゲスト、OBOGなどが60名ほどのみなさんが集まり、高校生たちが育んできた学びを受け取る場となりました。

本記事では、当日様子の一部についてお届けいたします。

【「報告会」概要】
1. オープニング・チェックイン
2. 第1部 「ライフデザイン講座」とは
3. 第2部 高校生による“生きた学び”の報告
4.クロージング・チェックアウト

みなさんとともに、創る報告会-。

報告会の始まりは、代表理事の沼田からの挨拶と、この日の趣旨や目的についての説明からでした。

「本日はお越しいただき、ありがとうございます。普段、授業にほとんど出ない私自身、時々出向く授業で高校生の様子を見る度に『ここまでの学びを得るために、高校生はどう向かい合ってきたのだろうか』『どのような葛藤を経て、取り組んできたのだろうか』『いま、高校生自身はじぶんたちの変化をどう捉えているのかな』と、何度も思わされてきました。そんな高校生たちが1年間をかけて学んできたことについて、この後語ってもらいますが、この場に参加した全員が何らかの“生き方”に関する学びをもてるような場をつくりたい。本日は、みなさんとともに、全員で創る報告会です。」

沼田から挨拶をした後は、参加者全員によるチェックイン(自己紹介タイム)!

この日の自己紹介の内容は、「ニックネーム」「普段やっていること(所属・肩書はNG)」「高校卒業間近・・・その時の気持ちは?」「いまの気持ちは?」の4つでした。

学びを創るうえで、大切にしてきたこと-。

【第1部 「ライフデザイン講座」とは】では、授業担当者である辻岡と、担当教員から授業概要の説明を行いました。1年間の流れはもちろん、どのような問いを立て学びを育んできたのか?授業における葛藤は何だったのか?などについて、余すことなくお伝えしました。

(授業の狙いは、授業冒頭でも高校生と共有してきました)

(1年間の流れは「発見」「探究」「発表」の3つのステップ、それぞれに学びのポイントがありました)

授業概要の説明を終えて、次に高校生全員で、学んできたことを発表しました。

この発表は、「1年間の学びを、ギュッと7分間でまとめて発表!(この報告会の前に学校内の発表があり、その発表内容)」というお題があったので、高校生は寸劇をしたり、問いかけをしたりとユーモア溢れる発表に、思わず参加者のみなさんも釘付けに。

対話を通じて、さらなる学びを育む-。

【第2部 高校生による“生きた学び”の報告】では、高校生一人ひとりが育んできた学びをそれぞれ5分間で報告しました。レイアウトを3つに分けて、20人程度が車座になって、高校生の報告に耳を傾けます。

この日、集まっていただいた地域の方々は、年齢も立場も多様な方々です。他校の先生方、大学教員、人材支援会社の職員、行政職員、ライター、学童支援員、LGBTQ教育の専門家、起業家、デザイナー、大学生…。高校生が真剣に向き合ってきた内容に、全員が真剣に向き合っていただきました。

5分間の報告を終えると、「対話タイム」と題して、参加者のみなさんからの感想や質問を通じて、さらに学びを育みます。高校生と参加者のやり取りが終わると、参加者から高校生に向けて感想をメッセージカードに記入しました。

そして、メッセージが高校生に贈られます。

高校生の話を聴いて、大切なことに気づかされた思い-。

そして報告会の最後【クロージング・チェックアウト】では、参加者全員が車座になって感想共有をし、会を締めくくりました。

《参加者のみなさんの感想(振り返りアンケートから一部抜粋)》

●社会に出る前に、高校生の皆様の話を聴いて、大切なことに気づかされた思いです。参加して本当に良かったです。こんな素敵な授業があるなんて胸がいっぱいでした。
●正直に言って、高校生のみんながうらやましいと思いました。
●高校生たちは様々な勇気を持って、今の自分を選択しているんだと感銘した。
●あっという間に2時間半が過ぎてしまいました。
●一人一人と関わる時間が短いので、与える言葉に重みがあったか不安。
●一人ひとりが自分と向き合い、色々な気づきを深め、成長していく様子が今日もたくさん伝わり、心がグッと掴まれました。
●勇気ある発表でもらった勇気を、自分の仕事や人との関わりに活かしていきたいです
●肩書きや社会的地位がなくなっても、「自分が何者か」を知ろうと思ったら、人と関わるしかないのではないだろうか。でも、どんな人たちとどのように関わればよいのだろう?
●「子どもたちが主体的に学ぶって」ということをもっと追究(求)していきたい
●「こどもを育てる」ということ(現在、2児の子育て中)
●人生を引き受けるということ、人生を楽しむということ。
●どんな意見、考えも否定しない自分になりたい
●もっと広い視野で、広い地域の方々と共感の輪を広げていきたいです。
●本当の「共感」って何だろう?何が必要?
●何事もいかに楽しめるか。そこに向き合えるか。
●少しでもこのような機会を現場につくりたいです。

この報告会で「ライフデザイン講座」は終わり、2018年3月1日をもって、高校生たちは晴れて学校を卒業しました。

“生き方”を探究したその先に見えているものは何だったのか-。
また成長した姿の彼らに出会えることが、心から楽しみに思います。

記事の終わりになりますが、改めて「ライフデザイン講座」を通じてご協力いただいたみなさん、報告会に駆けつけていただいたみなさん、そして何より担当教員と高校生たちに感謝です。本当にありがとうございました。

「ライフデザイン講座」での学びは、また次の高校生たちが育んでいきます。

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