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【代表コラム】「地元との関係性」が変わり始めるその前に‐富岡市地域づくり課×NPO DNAの事例

2018.10.19

NPO DNA代表理事の沼田翔二朗です。

NPO DNAが2017年から協働している群馬県富岡市。“世界遺産の富岡製糸場がある街”としての印象をお持ちの方もたくさんいらっしゃるかもしれません。

全国的な人口減少の影響は富岡市でも例外ではなく、2018年4月には市内3つあった高等学校が統廃合により2つになりました。そのような富岡市ではいわゆる“まちづくり”が盛んな街でもあり、その一つの成果でもあるのでしょうか、街を歩くと子どもたちから挨拶されて、思わず挨拶してしまうステキな街です。

そのような街に暮らす中学生に「『未来の教室』を届けよう!」と始まったのは、2016年11月。当時、担任だった先生と地域の方から声をかけていただいたことから始まりました。

「地元との関係性」が変わり始める前に‐富岡市地域づくり課×DNAの協働

地域とともにある小・中学校を経て、思春期である15歳。
富岡に限らず日本全体の中高生の多くは、高校進学を機に初めて「地元との関係性」が変わり始めるでしょう。地元の高校に通う生徒もいれば、地元から離れ電車で1時間山を一つ越えたところにある高校に通う生徒もいる。いわずもがな高校卒業時点では、より一層「地元との関係性」が人によって変わっていきます。

富岡市webページより

それを一般的な表現を使うと「人口流出」であり、「関係が希薄」となる。そこで着目したのは、「地元との関係性」が変わり始める中学生の時期。

「じぶんの地元には、じぶんのことを応援してくれる人がいるんだ」という実感を手にできる機会と環境。そのために、富岡に縁のある人々が“センパイ”となって関わり、対話を通じて、生徒自身にある内発的な気持ちにそっと寄り添い、後押しする「未来の教室」を届けています。

富岡市webページより

思春期である中学生にとっては、授業が終わった後に「あれ、そういえばこのセンパイは、なんでこんなに僕に関わってくれたのだろう」と思うのでしょうが、“社会のつながり”である多様な人々との関わりと対話は重要。

親や先生には言いたくない秘密ができはじめ(自我があると秘密を持ちやすい)、自分の心の変化のスピードに言葉が追いつきにくいゆえに友だちとの関係にも変化が起こりやすい多感な時期だからこそ、届ける意味があります。

そんな「未来の教室」を通じて、中学生自身がそれぞれの歩みを前進させられる力を育んでいきます。

富岡に縁のある人が、“センパイ”に。

さらn、授業「未来の教室」において重要なのは、センパイの存在。富岡市内の中学校においては、“富岡”に縁のある社会人が“センパイ”となって授業を届けています。

事前説明会&キックオフを経て、センパイ同士が対話について学び、授業を届けるセンパイは、およそ30名の社会人です。富岡で暮らしている人、富岡で仕事をしている人、富岡が好きな人・・・と、いろんなバックラウンドをもったみなさんですが、キーワードは“富岡”です。

人が地域に愛着を持ち始める要因として「①人々に対する肯定的な印象」、「②文化に対する肯定的な印象」、「③環境に対する肯定的な印象」の3つが作用されていると指摘している調査があります。その調査で明らかになったことは、最も「地域に対する愛着形成」に最も作用するのは、「①人々に対する肯定的な印象」、つまり自分の暮らす街との接点を持ちその人々に対して安心できる存在であることの認識が大事であるということです。もちろん、それがすべて、ということでは決してなく、複合的に作用するものではあります。しかし、地域の人々に対して肯定的な印象を得られる機会を持てれば持てるほど、地域に対する愛着を育む可能性は高い。

だからこそ、富岡の人々とともに授業「未来の教室」を通じて、中学生に出会う。「自分のことを応援してくれる人が、地域にいるんだ」という実感を得ることで、自分に対する自身も、地域に対する愛着も育むことを目指しています。

(写真:説明会の様子①)
(写真:説明会の様子②)
(昨年参画したセンパイの感想・学び)


2018年10月現在、学校の先生方との打ち合わせを重ね、生徒の実情を理解し、狙いを設定して、センパイに共有しながら授業を届ける段階です。

富岡に暮らす中学生にとって、“社会とのつながり”を手にすることが当たり前になり、それぞれの歩みを進められる地域社会を描いていくことに精一杯取り組んでいきたいと考えています。ぜひ、富岡に縁のあるみなさん、見守っていただけると幸いです。

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