【研修】01/17(月) 高校教諭向けの職員研修を行いました

2022.01.17(月) 群馬県立藤岡中央高等学校にて「探究学習における伴走の考え方と具体策とは?-心理的安全性を高めて、『意志ある人』を育てる-」と題した職員研修を行いました。

まずは、同校のグランドデザインより、「目指す生徒像(≒育てたい生徒像)」である「意志ある人」について確認をし、『ここ最近で、先生が見取った生徒が“意志をもって取り組んでいる様子”』について共有するところから始めました。

藤岡中央等学校のグランドデザイン(学校Webページより引用)。「意志ある人」について、さらに12つの力を定義し、日々の教育活動の軸にしている。

普段から、目指している方向性を共有して教育活動に取り組まれている先生方。互いに見取ってきた生徒の様子を共有するだけで、大盛り上がり。これだけで本日の研修を終えてもよいくらい?と思うほどに、先生方のあたたかな想いに溢れていました。

その後、NPO DNAから話題提供を行いました。「意志ある人」を育てるための手段である「探究的な学び」の実現。「探究的な学びの実現」には、学習者である生徒自身が「問い」を立てて学ぶ姿勢が必要であること、伴走者である先生方には「心理的安全性の高い環境づくり」と「意志を育む声かけフレーム」について共有しました。

また、「マネジメント」という観点で、「高校生」や「学習」についてどのような捉え方があるのか?という点について、人材育成の領域で指摘されている3つのマネジメント論理に関して共有しました。

すべての生徒が、意志を持って探究的な学びを実現するためには、可能な限り右側のマネジメントに移行していくことが大切になってくると、私たちは考えています。

そのような話題提供の後には、実際に生徒自身にどう伴走するのか?について、先生方の知見を開いていただき、共有知にしていきました。

【研修を終えた先生たちの気づき(一部抜粋)】
●日頃から自分が広い視野と柔軟な思考を持ち、生徒の伴走者となれるようなる必要があると思いました。仕事に対しての考え方からマネジメントが変わってきているのは、教育現場でも同じなんだと繋がりに納得しました。
●素朴な問いを出しながら自分の意思を表明していくというプロセス(ウェビング)を「藤岡の魅力とは?」というテーマで自ら体験できたことが非常に有意義でした。生徒の気持ちが少しだけわかったような気がしています。様々な場面において生徒のコーチングを行う際の参考にさせていただきたいと感じました。
●前半の講義部分がとても勉強になった藤岡中央の目指す育成したい生徒像「意志ある人」ということを胸を張って学校内外に示していきたいと改めて思うことができた研修でした。
●探究という雲をつかむようだった科目に少し近づけた気がしたと同時に、生徒への声かけについても新鮮な学びを得られたと思います。ためになりました。 設定していただきありがとうございました。
●大変わかりやすく良い研修会だったと思います。「生徒をどう捉えるか」の論理モデルや「心理的安全性を高める」環境を教員側が作っていく、などは、それぞれの教科学習においてもとても重要な観点であり、日頃の学習活動においてそれがなされれば、自然と探究学習に繋がるのだと思います。
●生徒は、課題を設定することができず、止まってしまうことが多いので、今日の研修で学んだ、ウェビングマップを活用したり、声がけを行ったりして、まずは課題をしっかり設定できるように支援していきたいと思います。大変有意義な研修でした。
●とても楽しい研修会をありがとうございました。意志ある人になるために、自らの意志を表明できる環境を整えることの大切さを改めて認識しました。
●探究学習の「課題設定」時に、どのような声がけをしたらいいか悩んでいたところでしたので、それを解消してくれるような研修でした。中々テーマを決めきれない生徒に対し、声がけをすればするほど、こちらの概念を植え付けているような気がしていましたが、今回のワークショップを参考に、自らの思考を書き出すような作業をして、テーマを設定していくことがいいなと思いました。
●学びとは何か、意志を育むためにどんな接し方ができるか、事例を交えた説明がとても参考になりました。特に、生徒をどう捉えるかの3つのモデルのお話では、つい伝統モデルのような捉え方をしてしまっていたと、痛感いたしました。生徒達が意志ある人として社会で活躍できるよう、まずは自分自身が生徒への接し方から、見直していきたいと思います。
●途中からの参加で、全容を全く理解しておりませんが、「探究対他教科ではない」という言葉が印象に残っています。学校教育全体として充実するよう、探究部分も進展していけると良いなと思います。
●有意義に過ごせました。もう少し時間があればな~、という感じで時間が過ぎていきました。部活動(FCラボ)で模造紙記入は活用していこうかと思います。
●説明を聞いて、本校の目指す生徒像と探究活動が関連付いた。先生方と「意志ある人」となる生徒の姿を共有できて良かった。マネジメントに関しては探究だけではなく、授業や普段の生徒指導でも生徒にどう関わりたいか考えるきっかけとなった。生徒の発想に伴走する方法として、問いを立てることが大変参考になった。

本研修が答えのないことに挑んでいる藤岡中央高校の教職員のみなさまの一助となり、それが日々の生徒のみなさんの豊かな成長や学びにつながっていくことが、NPO DNA一同願っております。

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