【授業】発表は、誰のために? / プレゼンテーション編

2021.01.14 「探究学習」の最終発表会が近づく伊勢崎清明高等学校2年生に、「発表=プレゼンテーション」に関する授業を届けました。

プレゼンテーションは、何のために?

そもそも「プレゼンテーション」は、何のためにあるの?をはじめに考えました。「自分が伝えたいことを伝えるためにあるもの」でしょうか?高校生といろいろ考えていく中で、共通認識が生まれたことがありました。

それは、「自分が伝えたいことを伝えるため」のプレゼンテーションは、実は目指したくないということ。

もちろん自分の伝えたいことは大切です。しかし、プレゼンテーションは「相手」があってこそのもの。であるならば、「自分が伝える」という視点ではなく、「相手に伝わる」という視点こそ大切にしたい。高校生とともに見出されたプレゼンテーションの目的は「相手に伝わるためにある」ということでした。

「プレゼンテーション」の語源は、「プレゼント(present)」と言われています。つまり、自分は発表する内容について、相手にとって贈り物であることが大切であり、“相手ありき”のもの。しかし、学校現場に見られるプレゼンテーション(発表)の多くは、誰に対して何のために発表するのかが不明瞭なことがしばしばあります。「誰のためにするのか?」を意識するだけで、高校生が行うプレゼンテーションの質が見違えるでしょう。

ワークを通じて、「相手」を意識する。

とは言っても、普段から「相手」を意識していないと、一足飛びには準備ができません。そのために、「相手」を意識するワークを行いました。ワーク内容は、至って簡単。「マクドナルドをお勧めするプレゼンテーションで、相手を意識していく」というものとです。具体的には、①子供連れ家族、②忙しいビジネスパーソン、③勉強場所を探す短大・大学生、④朝早くの部活動に出かける高校生の4つの立場の人に向けてプレゼンテーションをする場合、どのような内容を伝えるのかを、グループごとに考えていきます。

「あれ、“勧める”というゴールは一緒なのに、全然内容が違う!」

「この立場の人が一番知りたい内容って、こんなことかな」

「人によって、贈り物(プレゼント)は変えるものね」

そのようなワークを通じて、最終発表会に向けてプレゼンテーションの方法を考え直していきます。当日、プレゼンテーションする相手は「後輩」。自分が取り組んできた探究について、「後輩」にどんな感想を抱いてほしいのか?をイメージしながら、内容・伝え方・資料の見直しを図ってきました。

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