群馬の高校生に向けたキャリア学習プログラムを届けるNPO法人DNA

TELMENU
HOME
初めての方へ
学生メンバー紹介
DNAの取組
センパイになる
ご支援・ご導入
お知らせ
サイトマップ
お問い合わせ

NEWSお知らせ

【コラム】「10代の成長と学びを、学校と地域で支える意義」-読売新聞 連載記事に連動して

2020.06.08 メディア掲載

2020年6月3,4,6日の3日間、読売新聞で連載記事「センパイに会おう~未来の教室~」として、授業「未来の教室」の取り組みを掲載いただきました。

 

センパイに会おう〜未来の教室〜

[上] 大人と対話 自分発見

[中] 「よろい脱ぐ作業」重ね

[下] 大人の参加 地域に活力

記事で紹介されている内容は、日頃からDNAの活動に共感し、ともに創ってくださっているみなさまの存在があってこそです。授業を届けるセンパイや学生プロジェクトメンバー、寄付を通じて応援してくださるDNAサポーター、協働パートナーとしてともに創る先生方、そして私たちが出会う群馬の10代のみなさんに感謝申し上げます。「群馬の10代に、しなやかな学びを。」を実現するべく、関わるすべての人々が、まるごと豊かになっていく教育活動に、これからも邁進してまいります。

さて、本ブログ記事では、連載記事で紹介されていた内容を補足する学校や社会の動き、データなどの裏付けをご紹介するものです。連載記事をお読みいただき、NPO DNAのウェブサイトにお立ち寄りいただいた方に、より深く理解いただくために発信するものです。

 
高校では「総合学習」から「総合探究」へ。

「明治以降、戦後最大」ともいえる教育改革の波が来ています。現代を生きる10代は、コロナ禍教育改革の2つの歴史的な出来事を経験する世代と言えます。


学習指導要領の改訂により、高等学校の「総合的な学習の時間」が2022年度から「総合的な探究の時間」に変わります(2019年度から移行期間としてすでに変更している学校も多くあります)。


「探究」という表現自体も「古典探究」「地理探究」「日本史探究」「理数探究」等と教科内に新たなに創設される科目名にも多く採用されています。それだけ「探究」はこれからの教育を考えたときに最も重要視すべきキーワードです。


それでは「総合的な学習の時間」から「総合的な探究の時間」に変わるとしても、その「学習」と「探究」の違いは何なのでしょうか。

高校では「総合学習」から「総合探究」へ。

2018年6月、公表された学習指導要領の解説には上記の図が記されています。


左側が「総合的な学習の時間」で、右側が「総合的な探究の時間」です。

「自己の在り方生き方と課題と一体的で不可分な課題を自ら発見し、解決していく。この点についてシンプルに考えると、「誰かから与えられるものではなく、自分にとっての課題を解決していく学び」ということです。


たとえば、これまで出会った群馬の10代に「将来ステキなママになりたい」と自分が生まれ育った家庭を振り返りながら、産婦人科に出向いたり、仕事と子育てを両立している地域の大人にインタビューをしてロールモデルを獲得した生徒がいました。ある時、客観的に社会を見渡すと「私のように、家庭をもつことに不安を抱いている」という社会的なデータを見つけ、「私にとっての課題は、社会の誰かにとっての課題」であることを認識しています。

また、ある10代は、昔から自然が大好き。当たり前に遊んでいた川で偶然見た“カジカが準絶滅危惧種である”という事実を知ります。何とか自然を守りたい、カジカを守りたい、守るには自然に関わる人が増えたらいいのかも、自然に関わるとどんな効果があるのかな…と考えていくうちに、文部科学省の「自然体験を経験した子どもの教育効果」という客観的なデータを見つけます。それから実際に自分で子どもたちにキャンプを企画しながら、子どもへの教育効果について学んでいきました。


以上のような形で、「社会→自分」というよりむしろ「自分→社会」の流れで学んでいくのが、探究の在り方だと、私たちは理解しています。


そんな学びを経験する10代は、誰かの考え(答え)を代弁するのではなく、自分の考え(答え)を表現していけるようになっていきます。

 

だからこそ、そのファーストステップが、自己を見出していく必要があります。そのために、授業「未来の教室」で展開しており、記事で紹介された「大人と対話 自分発見」です。

10代が自己を見出すサポートを、センパイが対話で。

自己を見出していくためには、他者の存在とコミュニケーションのやり取りがとても大切です。自分ひとりだけだと、「自分は何者なのか」はわからないからです。そこで私たちは他者の存在を「社会とのつながり」、コミュニケーションのやり取りを「豊かな対話」と定義し、「社会とのつながり」と「豊かな対話」を軸とした授業を届けています。


それらを担うのは、センパイ(学生・社会人ボランティアスタッフ)のみなさん。センパイは、所定の研修を5時間以上受けて、当日に臨みます。その様子が「よろい脱ぐ作業」重ねで紹介されています。


(記事より抜粋)

研修では生徒との話し方や心構えを学んだり、これまでの自洗の浮き沈みをグラフにしたりする。過去に味わった苦い経験、転機…。就職のきっかけや今の仕事にどう取り組んでいるのかもつづる。

多くの大人は普段、こうしたことを意識しない。「想像していた生活と現実はどう違った?」。そんな質問にどう答えるか。

まずは大人が自分を見つめ、中高生にどう語るかを整理していく。DNAによれば「年齢や専門性で固められたよろいを脱ぐ作業」。その繰り返しに頭を抱える人も多い。



そのような「よろい脱ぐ」研修を通じて、私たちセンパイたちも、目の前の10代とともに学び、成長していきます。次の図表は、センパイたちが参画してどのような力をついたのか?を明らかにするための「人材育成効果」の結果です。

10代が自己を見出すサポートを、センパイが対話で。

また、センパイ同士が会社や立場を越えて同じプロジェクトに取り組んでいくため、「地域」という社外に信頼し合える「社会とのつながり」をもつことにつながっています。


もちろん授業を届けるにあたっては、記事中にあるように日々生徒たちに伴走している先生方と打ち合わせは欠かせません。「どのような生徒を育てたいのか?」は、先生たちにしか語れない内容。そこを確認しながら、授業そのものに工夫や改善を加えながら取り組んでいます。

 
10代の成長と学びを、学校と地域で支える意義

「なぜ地域が10代の成長と学びを支える」のでしょうか?それは人口減少社会において、地域の担い手が少なくなっていく中で、「地域への愛着づくり」が必要だからです。いま目の前の10代が、地域の愛着をもてる機会をつくることが未来の担い手になることにつながります。

10代の成長と学びを、学校と地域で支える意義

一方、「なぜ地元の企業が10代の成長と学びを支える」のでしょうか?それは社員の人材育成はもちろん「地元の企業の認知度が地域の未来の担い手を増やすこと」につながるからです。

もちろん、将来地元を担う人もいれば、世界に羽ばたいていく人もいます。

教育の目的が「幸せになる力を身につけること」だとしたら、地元を担おうが担わまいが、一人ひとりにとってそれぞれの人生を創っていてほしいと思います。「地元を担ってほしい」「地元の企業で働いてほしい」のは大人の都合であって、当事者である10代の意志ではない場合もあります。


しかし、それでも私たちNPO DNAは、学校が存在しているその地域や企業が、10代の学びと成長に携わっていくことが大切だと考えています。なぜなら、それは10代の成長や学びに、つながるからと考えているからです。


その参考になるのが、こちらの研究レポートです。


【「魅力ある高校づくり(高校魅力化)」をいかに評価するか】

https://www.murc.jp/wp-content/uploads/2019/11/seiken_191122_3.pdf

(出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング)


上記研究レポートでは、試行的な調査の結果であるものの「地域と学校の連携」による取り組みを通じて、10代自身の主体性/協働性/探究性等に関する効果に肯定的な回答が見られると指摘しています。

「10代の成長と学びを、学校と地域で支える意義は何なのか?」

そんな問いに対して、シンプルな答えです。それは関わる人が全員まるごと豊かになっていくから。私たちNPO DNAは、そう考えています。

 

withコロナ時代において私たちがいま取り組んでいること

コロナ禍において、3か月もの間、学校は休校していました。このような状況の中で、私たちが関わる学校の先生方は、定期的な情報発信を心がけて「学校はみんなのことを見守っているよ」と伝えていたり、ビデオツールやSNSなどのオンライン化に取り組んでいらっしゃいます。それは「いかに生徒の成長や学びを支えることができるのか?」と問いと想いから始まった、大人の探究なのだと思います。日々をよりよくするために探究している、それは10代も大人も同じだと言えます。



もちろん私たちも同じです。日々いろんなことに問いを持ちながら、試行錯誤しながら10代を支える教育活動を展開しています。


その一つは「オンライン化」です。学校の環境にもよりますが、授業「未来の教室」がオンラインで実施できるかどうかの検討に入り、試行錯誤中です。

 
withコロナ時代において私たちがいま取り組んでいること
(写真:6/3(木)高崎経済大学主催の「キャリアデザイン講座」。ICT環境とマインドセットが整えば、オンラインで対話は出来る可能性がある)
(写真:探究コーディネーターとして関わる共愛学園高校の探究授業の様子。沼田が進行しながら、生徒が学ぶ)

「学び」は、次の社会を創ります。

「学び」は、未来を創ります。

「学び」は、私たちの人生を創ります。


そして「学び」は「わたし」から始まる。群馬の10代が生き方の軸となるような「しなやかな学び」を手にしていける社会を目指して、学校と地域をつなぎ、10代と社会をつなげていく教育活動に取り組んでまいります。

 
興味・関心をお寄せのみなさんへ。
本記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。

NPO法人DNAでは、群馬の10代が社会とのつながりを実感しながら成長していく地域社会の実現を目指しています。そのためには、みなさんの力が必要です。ぜひ10代の成長を学びを支える仲間として、ともに創りませんか?


【授業「未来の教室」を担うセンパイ ( ボランティアスタッフ )募集】
[募集ページ]
https://volunteer.npo-dna.org/


【毎月1,000円~継続的に支援する「DNAサポーター」募集】
[募集ページ]
http://npo-dna.org/support/supporter.html

【授業「未来の教室」等の授業導入に関するお問い合わせ】

[問合ページ]
http://npo-dna.org/support/program.html

【企業・NPO・団体連携等のお問い合わせ】
[問合ページ]
http://npo-dna.org/support/collaboration.html

お問い合わせ

寄付して応援