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「学び続ける力」を育む3つのステップ-探究学習「ライフデザイン講座」の事例(2/2)

2019.01.05 授業レポート

高校生が自ら学びを創り出していくために「問い」を立てて、学んでいく。そのための授業であるこの「ライフデザイン講座」は、教員とともに授業設計においても「本質的な問い」を立てて取り組んできました。

 

前回記事「本質的な問い」による授業設計-探究学習「ライフデザイン講座」の事例(1/2)

本記事では、「発見」「探究」「発見」の3つのステップで進む実際の授業の様子について紹介します。

【ステップ1】発見:違いを知り、「問い」を発見する。

ステップ1は「発見」です。

自ら探究したい問いを「発見(見出す)」していくステップ。このステップでは、大きく2つのことを発見していくことが目標です。

 

一つ目の発見は、「自分の中にある多様性」

「自分の中にある多様性」とは、自分の意見や考えにおいて白か黒かとはっきりしていない曖昧なことが存在することを理解し、受け入れていくことです。

 

たとえば普段の生活において「今日のご飯は、和食にしよう。でも、パスタも食べたいな」という気持ちや考えのグラデーションのことです。「はっきりしない、はっきりできない。けれど、本当にどちらも自分の気持ちである」という自分の中にある多様性。「これについては賛成。でも、賛成の中にも一部反対の箇所がある」ということを理解し、受け入れていく。

【ステップ1】発見:違いを知り、「問い」を発見する。

そして二つ目の発見は、「周りと自分の考えの違い」

「自分の中にある多様性」を表現する時、初めて「周りと自分の違い」に気付きます。そんなやり取りを通じて、自分の意見や考えの輪郭をはっきりさせ、違いを明らかにさせます。

 

違いがあるからこそ、お互いに気付いたことや学んだことを確認できる。

「あの人と私は違うから」と排除することなく、「確かにあの人の言っていることは、この部分には反対だけど、一部は私も賛成」という物事の見方や他者への寛容さ、「そういう捉え方もできるんだ」という新たな学びにもつながる。

 

「自分の中にある多様性」「周りと自分の考えの違い」という2つの発見を通じて、自ら立てる「問い」。この「問い」が学びをつくる原動力であり、出発点です。

【ステップ2】探究:自らの手で、学びを創り出す。

ステップ2は「探究」です。
自ら立てた「問い」を出発的に、学びを深めていく「探究」のステップです。この「探究」における学び方は多様にあります。

 

先生から教わる、教科書や本を読む、インターネットで調べる、ワークシートの問題に解答するだけではない学び方。

動画を視聴する、事例を知る、アンケートをとる、インタビューを行う、イベント・行事に出かける、フィールド調査を行う、形にしてフィードバックをもらう、練習する、実験する、スケッチを書く等々・・・。

 

ライフデザイン講座においては、必ず「インタビュー」を通じて学んでいきます。自ら立てた「問い」に対して、どんなオトナから学ぶのかを見出し、実際にアポイントメントをとって、生徒一人ひとりがインタビューを行います。

【ステップ2】探究:自らの手で、学びを創り出す。

この日は、授業の中でオトナにインタビューを行う日。

いくつかのグループに分かれて、「なぜインタビューしたいと思ったのか?」「どんなことを聴きたいのか?」「そこから自分は何を学びたいのか?」についてオトナに説明しながら、進めます。

インタビューを行うためには、練習が必要です。
この日の授業前には、「インタビューをする側によって、学べる内容に差が出ること」を学んでいます。実際のインタビュー内容を紹介した記事を2つ用意し、それぞれを見比べる。どちらがより深い内容なのか、どうしたら深い内容までお話いただけるのか、を生徒自身が考え、必要なことを洗い出します。

 

もちろんそのような入念の準備をしていても、緊張したり、言葉に詰まったりします。しかし、それでも率直でまっすぐな「学びたい」という思いで、質問し、お応えいただきながら、学びを深めていきました。

【ステップ3】発表:振り返りを通じて、言語化する。

ステップ3は「発表」です。

深めてきた学びを振り返り、何も知らない第三者に「発表」していきます。


「発表」においては、“誰に向けて発表するのか?”という対象が明確である必要です。当然ながら、自分たちが学んできたことをまるごとすべて発表することは出来ません。だからこそ学んできたことを棚卸し、編集していく。

 

 

・対象はどの情報まで知っているのか?

・何に興味・関心を抱いているのか?

・発表を聴いた後にどんな学びを受け取ってほしいのか?

対象が明確であれば、生徒自身が発表の受け手のことを想像しながら準備に取り掛かることができます。

【ステップ3】発表:振り返りを通じて、言語化する。

ライフデザイン講座では、同学年の友達や後輩たち、インタビュー等でお世話になった人たちなどを対象に発表を行ってきました。

  

発表をし終わっても、学びには終わりがありません。ここまで学んできたことを踏まえて、さらに疑問に思っていることや関心ごとなどを、更なる「問い」を立てて、生徒自ら聴いてくれる人に問います。

 

その「問い」に応えてくれた内容を収穫しながら、さらに学びを深めていく。

※「探究学習」は、(1)課題の設定→(2)情報の収集→(3)整理・分析→(4)まとめ・表現の4つのプロセスを通じた学習活動を発展的に繰り返していく学びであるといわれています。

■「学び続ける力」を、いかに身につけるか-。

高校生が手にしたものは何でしょうか。当時高校生だった卒業生の彼らに久しぶりに会う中で、彼らが手にしたものは何なのか?と考えると、それは「学び続ける力」ではないかと思います。

 

「人生の課題にぶつかった時に、人の手を借りてでも、自ら解決できるようになるか?」に対する私たちの一つの答えは、「学び続ける力」を身につけられるかどうかです。

おおよそ、人生の課題にはぶつかる。これは間違いの無いことです。きっと、周りを見渡すと経験したことのない課題にぶつかるかもしれません。その時に、「自ら学びは創れる。創り出してきたんだ」という経験を糧にしながら、高校卒業後も様々な学びを創り出していきながら、課題を乗り越えていくこと。

 

■「学び続ける力」を、いかに身につけるか-。

―「学びを深めるためには、まず自分を深くみつめることが必要でした。」

 

 

人生100年時代に突入した時代だからこそ、大人になっても学び続けていくための力を身につけ、社会に飛び立っていける教育環境づくりに、先生方と連携しながらますます取り組んでいきます。 

【関連記事】
■【開催報告】“生き方”を探究したその先にー「ライフデザイン講座」報告会
http://npo-dna.org/news/20180303.html

■【授業レポート】「探究学習」における「問い」のつくり方。-高等学校における事例
http://npo-dna.org/news/20190104.html

■【開催レポート】&people004-これからの学びの当たり前?「探究学習」のつくりかた。
http://npo-dna.org/news/201800910.html


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