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「探究学習」における「問い」のつくり方。-高等学校における事例

2019.01.04 授業レポート

NPO法人DNA事務局です。これまでDNAにおいては、“生き方”の探究学習「ライフデザイン講座」を通じて、自ら学びを創り出していく高校生の成長に携わってきました。

 

【開催報告】“生き方”を探究したその先に-「ライフデザイン講座」報告会

最近では、全国的に、また群馬県内でも「探究学習」を通じて自ら学びを創り出す高校生が増えています。

 

2019年から先行実施、2022年から年次進行で実施予定とされている「次期学習指導要領」においては、教科目の編成も見直され、これまでにない大改訂と言われています。そこには「探究」という表現がつく科目名もあります。たとえば「日本史探究」「世界史探究」「古典探究」「理数探究」など。

 

そこで私たちDNAは、“自ら学びを創り出していくこと”を探究の意味であることと捉え、現在では「ライフデザイン講座」で培ってきた知見を活かし、県内の高等学校と連携し、「探究学習」に関する授業設計とその運営に取り組んでいます。この学校では、2学年の1年間、生徒一人ひとりが探究しています。

本記事では、「探究学習」の導入として行った「問い」のつくり方について紹介します。

■「探究学習」の始まりは「問い」をつくることから。

「探究学習」、もっと広く考えると「学び」の始まりにおいて最も大切なことは、生徒自ら「問い」を立てれられるかどうかです。自分が明らかにしていきたい「問い」を立てて、それらを深く追究していく過程に学びがある。

 

「探究学習」とは、次の4つのプロセスを通じた学習活動を発展的に繰り返していく学びであるといわれています。

 

(1)課題の設定

(2)情報の収集

 ↓

(3)整理・分析

 ↓

(4)まとめ・表現


この(1)課題設定に、「問い」を立てることが必要になります。

 

「どうして、こうなるんだろう?」

「この先、どうなるのだろう?」

「どのような方法が考えられるのだろう?」

 

そんな率直な関心や疑問を「問い」にかえて学んでいくことは、“自ら学びを創り出していくこと”につながります。

 

それでは一体、「問い」とは何なのでしょうか?

 

「地球温暖化について」は、疑問形ではないので「問い」とはいえません。もし「地球温暖化」を「問い」にするのであれば「地球温暖化とは?」となります。


 「問い」とは、疑問形になっているものなのです。

■「探究学習」の始まりは「問い」をつくることから。

「探究学習」の授業設計において、先生方と幾度と無く打ち合わせを重ねて、実際、生徒自身が「問い」をつくる時に掲げたポイントは2つでした。

■「問い」づくりのポイント1:原点を見出せるか?

1つ目のポイントは「原点を見出すこと」です。

■「問い」づくりのポイント1:原点を見出せるか?

原点は、生徒自身がもつ「興味・不安・疑問(関心領域)」のことです。

たとえばサッカーに興味をもっている生徒がいるとします。「サッカーに興味がある」だけであれば、ほとんど仲間と変わりがありません。

 

原点を見出していくためには、「いつから好きなのか?」「どんな時にやりがいを感じるのか?」「何が面白いのか?」「どんなプレーをできるようになりたいのか?」「サッカーの情報や知識はどのように得ているのか?」等のような問いかけを、自分自身に行います。

 

このように「自己」を振り返る一連の流れにおいて、普段は言語化できない/しづらい「原点」を見出していきます。自分自身の「経験」「考え」「価値観」を棚卸しして、初めて“仲間との違い”が明らかになっていきます。

 

そのためのツールが「自分振り返りシート」です。

自分の「興味・不安・疑問」という「自己のあり方」が密接に関わることで、自分にひきつけた状態で学びに向かうことができます。しかし「自己のあり方」はなかなか見出すことは難しい。手始めに取り掛かるのが「じぶん振り返り」です。

 

これらを通じて、「問い」を立てた生徒自身が「何故、それを私が学んでいくのか?」についても併せて自分の言葉として語れる状態を目指していきます。

■「問い」づくりのポイント2:「浅い問い」よりも「深い問い」であるか?

2つ目のポイントは「浅い問い」よりも「深い問い」です。

■「問い」づくりのポイント2:「浅い問い」よりも「深い問い」であるか?

小・中学校で行う「調べ学習」は覚えていますか?

「調べ学習」は、テーマに沿って「既存の資料や情報を調べること」で学ぶ学習方法です。しかし「探究学習」は、インターネットで調べたり、本を読んですぐに“わかった”ということではありません。

 

「地球温暖化とは?」という問いでは、調べ学習で留まってしまいます。なぜなら、調べてすぐに答えを出すことが出来るからです。

しかし、「地球上のすべての場所で地球温暖化しているのか?」という問いではどうでしょうか。これは、インターネットで調べてもすぐに答えが出なさそうです。「地球温暖化とは何か?」「なぜ起きるのか?」「最も起きているのか?」「いつから始まったのか?」などの観点から、自分なりの仮説を立てて学んでいくことで、答えを出していけそうです。

 

これこそが「深い問い」です。

「深い問い」には、時代背景や、現象の構造などが複雑に絡んでいきます。

そこには高校生が普段から学んでいる教科学習にも関連している場合が多くあるでしょう。



深い問い」を立てて、学んでいくからこそ「深い学び」があるはずです。

  

実際に「深い問い」を立てるため必要なことは、様々な見方で物事を捉えなおすことが必要。

■「生徒自身が、自ら学びを創り出しているかどうか?」という指導・伴走のあり方
■「生徒自身が、自ら学びを創り出しているかどうか?」という指導・伴走のあり方

「探究学習」における「問い」のつくり方のポイントは、2つでした。

・ポイント1「原点を見出すこと」

・ポイント2「浅い問い」よりも「深い問い」

 

実は、「探究学習」における「問い」を立てることから、そもそも探究は始まっています。「問い」を立てていく過程において学びがある。実際には、先輩の発表から考えてみたり、大学の模擬授業を受けたり、あるいは「問い」を立てるために教科書を読み直してみたり、日々の生活を見直すことも考えられるでしょう。

 

 

おそらく高校生たちが創り出していく学びの数々は、時に私たち大人の経験や想像を超えていくものかもしれません。「生徒自身が、学びを創り出せているか?」という観点を持ち合わせた指導・伴走が必要です。

 

これからの教育の当たり前になるであろう「探究学習」。
今後も授業のレポートを届けていきます。

 

 

【関連記事】
「本質的な問い」による授業設計-探究学習「ライフデザイン講座」の事例(1/2)
http://npo-dna.org/news/20190105-1.html

「学び続ける力」を育む3つのステップ-探究学習「ライフデザイン講座」の事例(2/2)
http://npo-dna.org/news/20190105-2.html

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