群馬の高校生に向けたキャリア学習プログラムを届けるNPO法人DNA

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先生たちと、ともに創る授業-「未来の教室」ができるまで(1/3)

2018.02.21 授業レポート

私たちDNAが、群馬の中高生に届けている「未来の教室」という授業。

そのはじまりは、今から約4年前・2014年ころ。群馬の先生からこんな話をいただいたことからでした。

 

「学校の授業では、“職業人講話”という社会で働く大人が仕事の経験談を伝える授業があるんだけれど、なかなか生徒には届きづらいんだ。もちろん話してくれる人は、立派な人。普段聞けない人の話だし、大人は面白いけど、生徒にとったら“雲の上の存在”本当は、現在(いま)に至るまでの過程や試行錯誤してきた泥臭い話を届けたいんだよね・・・答えが見えなくても、飛び込んだり向かい合ってきた話とか・・・」

 

そこから1年間、群馬の高校生約500名にアンケート調査を行い、先生と協議を重ねながら、出来上がったのがキャリア学習プログラム「未来の教室」

 

はじめて高校生にプログラムを届けたのは、2015年11月4日でした。

 

-「今からでも、変われる。」


そう願う高校生の言葉を受け、本格的に学校教育と連携して届けることに。

今では県内を中心に、3,000名を越える中高生に届けられている「未来の教室」ですが、一体、「未来の教室」を届けるために、どのようなことが行われているのでしょうか?

 

今回は【「未来の教室」ができるまで】を、2017年12月に実施した「未来の教室」を題材に、3つの記事に分けてお届けしていきます。

■先生たちとともに創る-生徒の成長に携わる先生方の想いを聴く。
■先生たちとともに創る-生徒の成長に携わる先生方の想いを聴く。

「未来の教室」は、普段、生徒と関わる先生方がどのようなことを大切にしながら、彼らの成長に携わっているのかを聴くことから始まります。

 

■「大学進学が目的・ゴールにならないように、その先の広がりをイメージできるように関わっています」

■「生徒のことをみとる(観察する)ことから始めています。一方的に教えるんじゃなくて、どこに学びが生まれるのかを考えながら接しています」

■「授業の始めには、生徒全員が何かしら話し合うことから始めています。体育の準備体操のように、教室での授業も何かしらウォーミングアップが必要ですから」

 

また、それと同じく先生方が感じている“課題感”もお聴きします。

特にこれまで打ち合わせをしてきたほとんどの先生方から出てくる課題感は「うちの生徒、自分に自信がなくて、自己肯定感が低いんだ」というものです。

 

もちろん、そう捉えている背景や理由は、学校や先生、生徒の状況によって様々。

「人前で発表することが苦手」「やったことのないことは、やろうとしない」「居場所を感じられていないように思う」など、“どんな場面で、そう感じ、捉えているのか?”について深くお聴きしていきます。

 

一見、「自信がない」「主体性がない」「職業観がない」と抽象的な言葉で語られがちな中高生の状況を、「それはどんな場面で感じられるのか?」という問いを先生方と共有して、授業の出発点である“生徒のリアル”を把握していきます。

 

授業のゴール(いわゆる教育目標)も、「どんなときに、どんなことができるようになるのか?」という問いに対して「積極的になった状態」という抽象的なものではなく、「知らない人にでも自分から挨拶ができる」というような具体的な表現で共有していきます。

 

また、担当である一人の先生だけではなく、学年の複数の先生方にも時間をいただき、打ち合わせをお願いしています。
同じ学校や学年といっても、クラスによっては生徒の状況は異なり、先生一人ひとりの感じていることや大切にしていることも違ってきます。しかし、同じ学年として同じ方向性を目指していくために、できるだけ一人ひとりの個人の考えや意見を取り入れた形で企画を進めています。

 

そうした打ち合わせを繰り返して授業を創り上げていきますが、先生からはこんなコメントをいただいたこともあります。

 

やはりみんなで話すことは、思いを確認しあう上で大切ですね。

あのような「場」がなければ、なかなか普段根っこのところを語れる機会が少ないので、あのような場が生まれるだけでも、学校現場にとって本当にプラスだと思います。

 

 

先生との打ち合わせだけではなく、高校生にも事前アンケートを行い、高校生自身の考えや悩みについて確認していきます。

そうしたやり取りを通じて、それぞれの学校の生徒の状況に応じて、狙いを定め、それに合わせて全体の流れ、ワークシートの構成、センパイの関わり方を検討していきます。

■必要に応じて事前授業や既存の授業への反映も-。

先生方とのやり取りを経て、「未来の教室」当日だけではなく、必要に応じて事前授業の実施や、既存の授業への反映を行うことがあります。

 

今回実施した「未来の教室」では、高校2年生の12月に「進路選択・実現」をテーマとしました。そろそろ本格的に進路のことを考えて、動き出し始める「初期設定」にと、実施することになりました。

 

打ち合わせの中で、「『未来の教室』当日だけではなく、学年全体の進路意識を高めていきたい」というお話から、高校生に向けて事前のガイダンス授業を実施することを提案することに。部活動や課外活動などでも多忙な高校生自身が、自分の進路に向き合うための準備を行う時間をつくることにしました。

■必要に応じて事前授業や既存の授業への反映も-。

(ガイダンス授業で語っていただいた“ちろ”さん、実施した高校のOG)

事前のガイダンス授業で、協力してくれたのは実施した高校のOGである“リアルなセンパイ”。そんなセンパイから進路選択にまつわる経験談を聴きながら、「自分の進路は、自分の気持ちから始まるものなんだ」という進路に対する高校生自身の“当事者意識”を育むことを狙いとしました。

(実際の資料。この経験談を語っていただくために、DNAは表現・言葉の提案などを行い、ガイダンス授業をつくります)

引っ込み思案だった「高校時代」、先生の勧めで決めた「大学進学」、何となくで決めた「就職先」、勤め先の経営が苦しくなったことによる「不本意な退社」、人生の岐路に立たされて思い返した「熱中したバンド経験」「家族との関係」「自分の意志」、26歳で自分の道を決めた「看護師への道」・・・そんな人生の紆余曲折を、赤裸々に語りながら、進路選択という岐路に立っている高校生にメッセージを伝えていただきます。

(高校生が自分の未来に関する「問い」について考え、話し合う様子)

「実際にセンパイのような経験をしたとき、自分は何を大切にするだろうか?」「どんな選択をするだろうか?」などの問いをもとに、自分に照らし合わせて考え、友達と話し合い、価値観を共有する。“代理経験”を通じて、進路に対する自分自身のあり方を深く内省していきます。


《高校生の感想(振り返りアンケートから一部抜粋)》

●初めは、“またいつもの進路講演会か・・・”と思っていたけど、ちろさんの体験が今まで成功ばかりではなかった、という内容ですごく身近に感じることができた。

  • ●自分の高校の卒業生であったし、たくさん考えるポイントもあって楽しく学びながら聞くことができました。隣の子とも意見を交換するというのもよかったです。
  • ●将来、自分の思い通りにいかないことも多いだろうけれど、自分の意志で進路を決め、後悔しない進路選択をしたいと思いました。
  • ●自分が経験したことではないけれど、もし自分がその立場だったら・・・と考えられた。苦労しても、失敗してもやり直せるんだ!と思えた。
  • ●良いことだけではなく、悩み、それに対しての行動を聞いたり、考えたりできたので良かった。



進路選択に関わる「初期設定」が済んだ事前ガイダンス授業。
2週間後には、いよいよ「未来の教室」当日を迎えます。センパイとの関わりと対話を通じて、より深めていく時間です。

 


では、そんな高校生たちと関わる“社会側”のセンパイたちは、一体どのような人たちなのでしょうか?関わるセンパイたちと、その研修の様子についてご覧いただきます。



「センパイたちと、ともに創る授業-「未来の教室」ができるまで(2/3)」に、続きます。


■もっと「未来の教室」について詳しく聴きたいと思った群馬の先生方はこちらからお問合せください。実際に連携・導入している先生方のリアルな声も掲載しています。

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